とあるテレビ番組を観てジャーナリズムについて考えた その2


果たしてこの番組は、難民やNPO団体の人達の気持ちを正しく伝えているでしょうか。私は全くそう思いません。難民の人にとっては、もちろん移住するなんて並大抵のことではないだろうし、上記のように不満もたくさんあるでしょう。でも8年住んでいるのだから、日本に対して不満だけではない感情がたくさんあると思います。日本語を勉強している時、生活の中で日本人と関わる時、子供達が日本の学校で生活している時、どんな事を感じているのでしょうか?NPO団体の人達にも、色々な考えがあると思います。なぜ難民の人達を支援しようと思ったのか、その動機は?具体的には難民問題についてどのように改善されるべきだと考えているのですか?今の時点で難民受け入れに積極的になれない日本にも同じく、様々な背景が存在していることを私は知っています。難民の数が増加しているのにも関わらず、なぜ受け入れの数を上げる事はできないのか?受け入れる難民の数が増えると、どのような問題が予想されるのか?このような事を掘り下げたら、少しは深みのある内容になるのではないでしょうか。

 

まとめると、この番組は、制作者の思いだけが突っ走っているせいで、難民の人達は不満だけを抱えた身勝手な存在、NPO団体人達は正義感が強いだけの浅はかな存在に見えてしまっています。弱者の側に立てば、何でもジャーナリスティックだとでも考えているのでしょうか。本当にダメな番組だと思います。こんなの公共の放送で流さないでください。多様な視点、様々な利害、複雑な思い。これらをきちんと全て伝えた上で、視聴者に単純な答えの無い問題について考えさせる。それが正しいジャーナリズムではないのでしょうか。